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2024.11.01論文
呼吸器オルガノイドでのSARS-CoV-2の増殖におけるTMPRSS2やカテプシンの役割に関する論文を発表しました。
論文タイトル:The respective roles of TMPRSS2 and cathepsins for SARS-CoV-2 infection in human respiratory organoids
著者:Masatoshi Kakizaki, Rina Hashimoto, Noriyo Nagata, Takuya Yamamoto, Takashi Okura, Hiroshi Katoh, Yuki Kitai, Yukiko Akahori, Kazuya Shirato, Akihide Ryo, Kazuo Takayama, and Makoto Takeda
雑誌:Journal of Virology
号・ページ:in press
SARS-CoV-2の感染には、プロテアーゼによるウイルスのスパイクタンパク質の活性化が必要です。II型膜貫通セリンプロテアーゼであるTMPRSS2は、肺上皮Calu-3細胞およびマウスの気道におけるSARS-CoV-2の感染に著しく重要であることが示されています。TMPRSS2遺伝子をノックアウトしたヒト呼吸器オルガノイドなどを用いて今回解析を実施したところ、SARS-CoV-2のヒト呼吸器オルガノイドでの増殖においては、TMPRSS2に加えて他のセリンプロテアーゼ、カテプシンなど、さまざまなプロテアーゼが大きく寄与していると考えられました。したがって、ヒトの呼吸器組織におけるSARS-CoV-2感染は、細胞株やマウスで観察されたものよりも複雑であると考えられます。
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