お知らせ・トピック

2025.06.16その他

第 19 回ウイルス学キャンプ in 湯河原で竹田教授が、ウイルス学講座を行いました。

「ウイルス学キャンプ」は日本ウイルス学会 若手研究者育成プログラムの一環として 2004 年から 始まった一泊二日の研究会です。

第 19 回ウイルス学キャンプ in 湯河原では、竹田教授が、ウイルス学講座を行いました。

https://jsv.umin.jp/kenkyukai/kenkyukai250409.html


2025年6月16-17日

場所:ニューウェルシティ湯河原
静岡県熱海市泉107


講演者:竹田誠

いまだから聞けるウイルス学講座 〜 華々しい研究の場面から舞台裏まで 〜

演題:「麻疹ウイルスとその仲間たち」


麻疹ウイルスは最も伝染力が強いウイルスである。病原性も強く、発展途上国では致死率が数%、先進国でも約0.1%と高い。麻疹ウイルスは人に感染するモルビリウイルスである。モルビリウイルス属には他にも牛、犬、クジラ、アザラシ、コウモリなどのそれぞれに感染するウイルスがあり、宿主域ははっきりしている。ただし、動物目を超えたアウトブレイクを起こすこともある。


SLAMとネクチン4という二つの分子を共通の受容体としている。驚くべきことに、麻疹ウイルスは抗原性が全く変化せず、半世紀以上前から使用されている生ワクチンの効果は、少しも低下していない。その一方、モルビルイルス間においての抗原性の交差性は低い。


本講演では、麻疹ウイルスとその仲間たちについてウイルス学的視点から深掘りしてみたい。