ニパウイルスの感染細胞内封入体に関する安河内さん（博士課程2年生）の論文が国際学術誌に受理されました。

ニパウイルスは、感染した細胞の中に性質の異なる2種類の非膜性の封入体をつくります。本研究では、それらがどのウイルスタンパク質の組み合わせによって形づくられるのかを明らかにしました。ウイルスRNAの合成の場である流動性を持った封入体はNタンパク質とPタンパク質の協調作用ででき、一方、ウイルス粒子形成に関与する流動性の低下した封入体ができるためには、さらにMタンパク質が必要でした。これにより、ウイルスが異なる働きをもつ封入体を巧みに作り分けて増殖している仕組みが分かりました。

Yasukochi M, Hosogi M, Kitai Y, Akahori Y, Ryo A, Takeda M, Katoh H. Coordinated interactions among Nipah virus N, P, and M proteins drive formation of distinct inclusion bodies. J Gen Virol.