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2026.09.26講演など

ランチョンセミナー「麻疹ウイルスと麻疹を取り巻く課題:演者 竹田 誠教授」のご案内

ランチョンセミナー「麻疹ウイルスと麻疹を取り巻く課題」のご案内


第30回日本ワクチン学会・第67回日本臨床ウイルス学会合同学術集会において、東京大学大学院医学系研究科医学部微生物学教室 教授・竹田誠先生によるランチョンセミナー「麻疹ウイルスと麻疹を取り巻く課題」が開催されます。

https://shinsen-mc.co.jp/vac-cv2026/seminar.html


近年、世界各地で麻疹の流行が再び問題となる中、本セミナーでは、麻疹ウイルスの最新の知見に加え、ワクチン、感染対策、今後の課題についてわかりやすく解説します。麻疹対策に携わる医療従事者、研究者、行政関係者をはじめ、多くの皆様のご参加をお待ちしております。


日時:2026年9月26日(土)12:05~12:55
会場:第6会場(朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター 2階 中会議室201)
座長:聖マリアンナ医科大学 小児科学教室 准教授 勝田友博先生
演者:東京大学大学院医学系研究科 医学部微生物学教室 教授 竹田 誠先生



麻疹は、ワクチンによって予防可能な感染症の代表例でありながら、現在も世界各地で流行が繰り返されている感染症です。世界保健機関は麻疹排除を長年の目標として掲げており、多くの国で患者数は大幅に減少しました。しかし、新型コロナウイルス感染症流行期におけるワクチン接種機会の喪失や国際的な人流の回復に伴い、近年は再び患者数が増加しています。日本においても輸入症例を契機とした感染事例が繰り返し報告されており、2026年は63日時点ですでに523例の患者が報告されています。このような状況を受け、麻疹対策の重要性は再び高まっています。

これまでに、麻疹ウイルスが免疫細胞受容体SLAMおよび上皮細胞受容体nectin-4を利用して感染を成立させることや、自然免疫応答を回避する機構などについて、多くの知見が蓄積されてきました。また、幸いにも、現在使用されているワクチンは半世紀以上にわたり高い有効性を維持しており、流行株との間で臨床的に問題となる抗原性の違いは認められていません。しかし、なぜ麻疹ウイルスではこのような抗原的安定性が維持されているのか、また将来にわたって同様の状況が続くのかについては、十分な科学的説明が得られているわけではありません。さらに、一定の頻度で発症し、致死的な経過をたどる亜急性硬化性全脳炎の発症機構についても、なお十分にはわかっていません。

さらに近年、麻疹ウイルスと近縁のモルビリウイルスであるイヌジステンパーウイルスが、霊長類へ宿主域を拡大し、マーモセットに致死的感染症を引き起こしていることが明らかになりました。さらに、そのウイルスはヒトのSLAM受容体を利用できる性質も獲得しており、モルビリウイルスの種間伝播や宿主適応の観点から私たちは大きな注意を払っています。

本講演では、麻疹ウイルス研究の最新知見を紹介するとともに、麻疹制御の現状、排除に向けた課題、そして今後の研究の方向性について概説します。