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2023.04.01研究費

ストレスと呼吸器感染症に関する研究提案が採択されました

慢性ストレスを背景とする炎症病態と呼吸器感染応答の理解


武田科学振興財団 2023年度 医学系研究助成 感染領域

研究代表者 赤堀ゆきこ


慢性的な精神的・身体的ストレスは、感冒などへの感染感受性を高めることが知られているが、ストレスが呼吸器バリアに及ぼす影響は十分に解明されていない。本研究では、社会的隔離(SI)および不可測慢性軽度ストレス(UCMS)を用いたマウスモデルを構築し、呼吸器バリアの変化ならびにインフルエンザウイルス感染に対する宿主応答の変化を解析した。マウスモデルの行動解析では、SI群で絶望様行動の増加が認められた一方、UCMS群では過活動傾向が認められた。鼻腔内細菌叢解析では、SI群で鼻腔内環境のシフトが認められ、鼻腔内環境の変化が示唆された。インフルエンザウイルス感染後、SI群では肺水腫傾向と生存率の低下が認められた。一方、UCMS群では感染に対する抵抗性が認められた。これらの結果から、SIやUCMSが呼吸器バリアおよび免疫応答を変化させ、インフルエンザ重症化に関与する可能性が示唆された。今後は、肺病理解析や詳細な細菌叢変化との関連解析を進め、ストレス誘発性呼吸器感染増悪機構の解明を目指す。